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前小路遺跡 第30〜37次調査

遺跡概要

所在地 二戸市石切所字前小路地内
調査期間 平成26年4月22日から12月8日
調査面積 3,789u
時代 奈良、平安、近世
出土遺物 土師器、須恵器、土製品、石器(磨、敲石など)、鉄製品
概要  前小路遺跡は平成12年2月20日に新たに発見された遺跡です。中曽根遺跡の南側、馬淵川との比高差約15mの河岸段丘上に位置しています。遺跡の中央を南北に市道大村線が走り、それと並行して旧道が川沿いを走っています。
 前小路遺跡は、昔の人々にとっても住みやすい場所であり、これまでの調査成果から平安時代の竪穴住居跡が100棟以上検出されており、大規模な古代集落跡であったと考えられています。

調査の様子

 今年度の調査では昨年に引き続き 、市道大村線の西側6m道路部分と宅地部分、東側の宅地部分を調査しました。その結果、多数の竪穴住居跡を中心に、平安時代の溝、土坑など、前小路集落の特徴をあらわす貴重な成果が得られました。 中でも第34次調査で検出された平安時代の溝は、幅3.2m深さ70cmと大きく、南から北東の馬淵川に向かって回るように伸びており、昨年度の調査で出た溝と繋がります。
 出土遺物や堆積土の類似性から竪穴住居跡群に近い時期と推定され、朝日山の山裾から馬淵川までの傾斜面や山際にあった沼地からの雨水、生活用水などの排水溝と考えられます。
 今後は溝と住居跡の存続時期の関係、溝よりも内側にある住居と外側にある住居の違いなどを明らかにし、溝がどのような意味を持っているのかを明らかにしていきます。


 
37次調査区全景                        作業風景


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