市章二戸市教育委員会
TOPページ 二戸市教育委員会 二戸市教育振興基本計画 二戸市の教育振興のために(第4章-5-2)

教育振興基本計画
  策定にあたって
  はじめに
    1 計画策定の趣旨
    2 計画の性格(位置づけ)
    3 計画の期間
    4 計画の構成
    5 その他(根拠法令)
  二戸市の教育振興のために
    第1章 二戸市を取り巻く社会の変化
    第2章 教育の主要課題
    第3章 基本目標
    第4章 具体的な施策の内容
      1 教育委員会の充実
      2 生涯学習の充実
      3 学校教育の充実
      4 社会教育の充実
      5 芸術文化の振興
        Ⅰ 芸術文化の振興
        Ⅱ 文化財の保護・保存と活用
        Ⅲ 郷土への誇りと愛着を深める
                地域文化の継承
      6 スポーツ・レクレーションの振興
    その他
      Ⅰ 進捗管理のスケジュールと計画の見直し
      Ⅱ 二戸市の教育統計
  二戸市の教育振興のために
第4章 具体的な施策の内容
Ⅱ 文化財の保護・保存と活用
概要
 二戸市固有の郷土遺産、伝統文化を市の内外に発信・アピールするとともに、伝統文化と一体である二戸市固有の文化財の調査・保護・保存・活用に努めます。
基本方針(目指す姿)
 九戸城跡や天台寺に代表される貴重な文化財の調査・保護・保存・活用を通して、伝統に誇りを持てる郷土づくりを進めるとともに、市民の郷土への理解と愛情を育みます。
基本方針(目指す姿)を実現するための施策の方向
 九戸城跡の整備事業、公有化事業、天台寺の修復事業や重要遺跡の発掘調査事業など、文化庁の補助制度を最大限活用し、文化財関係主要事業の推進に努めます。また、民俗文化財の収集と調査を推進し、その保存と活用を図るとともに、これら全般事業の成果について、市の内外に積極的に情報を発信します。
現状と課題
(1)  高齢化社会が進む現在、高齢者を中心に、様々な文化・文化財情報へのニーズがますます高まっています。一方、生活圏の広域化と高度な情報化により、生活価値観の変化や多様化から地域連帯意識が薄れ、地域活動の弱体化とともに伝統行事や無形民俗文化財など、伝統文化への関心が極めて希薄となっています。このような中で、二戸市固有の伝統文化や文化財への理解と関心を深める施策の取組により、誇りある郷土を再発見してもらい、市民一 人ひとりが郷土への愛情を育み、地域の活性化を図ることが喫緊の課題となっています。
(2)  本市屈指の歴史文化遺産である天台寺は、重要な観光資源ですが、築350年を経て本堂、仁王門の腐朽が進み危険な状況となり、抜本的な修繕、解体修理の早急な実施が必要になっています。しかし、天台寺単独での事業実施が困難な状況であることから、国庫補助事業の確実な実施に向けて、関係機関との密接な協議、地域住民、保存会の協力を得ながら、市の積極的な実施支援体制を確立し、事業の推進を図ることが求められています。
(3)  国史跡である九戸城跡は、中世と近世の両方の城郭の特色と荒城の佇まいを遺しています。仮整備を実施した二ノ丸芝生広場は、高齢者スポーツの場としても活用され、散策やピクニック、探鳥会など多くの市民の憩いの場としても機能しています。また、ボランティアガイドの活動により、近年来訪者、特に遠来の見学者が増えています。しかし、永久的な整備は未着手であ り、郷土の誇りであると同時に国家的な文化遺産であるため、国の指導の下での史跡公園の早期実現が求められています。そのため、さらなる史跡指定地の公有化の促進と、学術調査等による城の構造解明を急ぎ、史跡公園化の早期実現に努めることが課題となっています。
(4)  文化財や伝統文化は地域の宝であり、これらへの理解を深め、活用することにより市勢の活性化が図られることが求められています。また、文化財の保存と活用を通して地域の連帯意識の高揚を図り、地域活動の活性化へつなげるとともに、地域づくりと連携しながら、地域住民と一体となった文化財保護・保存活動の展開が必要です。
(5)  二戸歴史民俗資料館は、昭和50年に開館後、地域の文化、歴史、民俗の各資料の展示保管施設として機能してきました。現在、施設の老朽化、収蔵能力を超えた蒐集資料の飽和状態化により今後の事業実施に弊害をきたしています。そのため、同時期に整備された同じ長嶺地区 の中央公民館、体育館等と併せて、今後のあるべき姿を検討し、新規の「長嶺地区文教施設整備基本構想」を早期に策定することが必要です。
(6)  地域の伝統文化・歴史・民俗風習を知るうえで、郷土の先人たちが造り、使い、残してきた資料は貴重な宝であり、後世に永く伝えるべきものです。
 二戸・浄法寺両歴史民俗資料館と埋蔵文化財センターの連携強化によって 新たな資料の発見に努めるとともに、市民への協力を求めながら広く民俗資 料の収集・研究・活用を推進することが求められています。
具体的な推進施策
◆施策1 天台寺文化財修繕事業の促進
 国の重要文化財である天台寺の修繕事業の推進には、国・県のほか、関係機関との調整、連携が必要です。また、天台寺より修繕事業推進について、担当職員の配置を含めた協力が求められています。そのため、専従職員の確保など事業実施体制を整えるともに、関係機関との連携を密接に図りながら、事業推進に努めます。
【主な事業】 
 ・天台寺修繕事業
◆施策2 史跡九戸城跡の保護と活用
 国指定史跡九戸城跡は天台寺と並び、本市が誇る歴史遺産の代表とも言うべき存在です。この地域の宝を後世に残すため、昭和56年度より指定地の買上事業に着手するほか、平成元年度から史跡公園化に向けた整備事業を進めていますが、現在はまだ、仮整備の段階であり、本整備の早期実現が切望されています。
この史跡を保存・活用する手段として、史跡指定地の公有化をさらに推進するとともに、発掘調査成果に基づいた整備計画の策定を急ぎ永久的な整備の着手を目指します。また、ボランティアガイドなど関連団体への活動助成にも努めます。
【主な事業】
・史跡九戸城土地買上事業
・史跡九戸城保護活用事業
・史跡九戸跡環境整備事業
数値目標
◆施策3 文化財の指定・保護・研究と活用
 本市では、平成18年度の埋蔵文化財センター開設に伴い、展示会、講演会、体験学習などのほか、現地説明会、発掘調査を実施してきました。また、有形・無形文化財の指定調査、審査も合わせて行っています。
 近年では、文化財に対する要望は多岐にわたるため、歴史民俗資料館、埋蔵文化財センターなどの文化施設間の連携を強化し、市民の文化財に対する様々な要望に速やかに応える体制を整えます。また、各事業実施による啓蒙活動の推進を図りながら、市民が利用しやすい文化活用環境の整備に努めます。  
【主な事業】
 ・文化財保存活用整備事業
 ・市内遺跡発掘調査事業
 ・出土遺物保存処理
 ・文化財保護事業
 ・埋蔵文化財発掘調査事業(区画分)
◆施策4 歴史民俗資料館整備計画の策定
 二戸歴史民俗資料館はこれまで、中央公民館、体育館、武道館と長嶺地区社会教育施設の一角として市民サービスの提供を行ってきました。
 これを踏まえて、よりよい市民サービス提供の環境を再整備するため、三館共同で整備基本構想の策定を進めます。
【主な事業】
 ・「長嶺地区文教施設整備基本構想」の策定
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